はじまりの日

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【馬から学ぶ子育て】こどもに仕事を与える


今回はこどもに『仕事を与える』ことについて、わたしが新たに学んだことを記録します。

我が家は息子が0歳の時からモンテッソーリ教育を取り入れた育児をしてきたので、
『お仕事』という言葉やコンセプトにはなんら抵抗はなく、むしろ馴染み深いものでした。
わたしの認識としては、小さいこどもたちはお手伝いが大好きだと思いますが、息子も例外ではなく、
日常生活の練習を中心に洗濯物を干したり掃除をしたり包丁で切ったりといろいろしてきました。

ただ今回、馬リトリート生活の中で、仕事というコンセプトについて新たな視点を得ることがありました。

馬のレッスンで、わたしはひとつ気付かされたことがあります。
馬リトリート中盤の頃、わたしは丸馬場で丸柵に沿って歩く練習のためにマハティに乗りました。
乗ってすぐ歩く合図を出したのですが、まったく足を動かそうとしないマハティにわたしはただ戸惑い・・・
足から合図を送ってみたりもしたのですが、そこに本気の気持ちがこもっていなかったのでしょうね、
わたしの中の「無理やりはやらせたくない・・・」という思い込みはとにかくとても強固なものだったのです。
そんなわたしを見ていた由紀子さんから出た指示は「行くと決めたら覚悟を決めて行かせる」でした。

 覚悟が足りない!行くと決めたら蹴ってでも行かせる!
 でも、蹴りたくないからマインドで動かせるように育てている、それが本当の優しさだから
 仕事があるのはしあわせなこと、なにもせずブラブラしているのがしあわせではない

そんなことを教えられてわたしのハートに覆いかぶさっていた蓋が取れていくような感じがしました。
リトリート全体を通して見えてきたことですが、わたしは優しさの意味をはき違えていたのです。
段階を経た指示やリーダーシップをとることなどを学んでいく過程で自分の思考の傾向に気付きました。

わたしにとって、こどものお手伝いとは、やりたいときにやりたいようにやらせるもの、になっていました。
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滞在中も息子は日常生活の中で細々とわたしのやっていることをしたがりました。
自分のやりたいことだけを気が向いたときに遊びの一環としてやる、そんな雰囲気がありました。
もちろんやりたい気持ちを掬い取ってあげて楽しく取り組ませることは悪いことではないと思うのですが、
わたしの問題は、仕事(お手伝い)に対するそのマインドの持ち方だったというか、
何かをやらせる=仕事をさせる=強制する、という偏った図式が出来上がっていたことでした。
だから、息子のお手伝いが自分がやりたい部分だけやるという中途半端なものになっていたり、
(↑これは、彼の能力からすると本当ならできるはずのことをあえてやっていないという意味で、です)
共同生活の中で皆が役割分担する中で息子にもしかるべき役割を与えることをしていなかったり、
とにかく息子中心になってしまっていて、共同運営するものとしての責任を彼に与えていませんでした。
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母親たちが馬のレッスンを受けている間、託児に行く前の午前のまだ日がそう高くない時間帯に、
こどもたちは由紀子さんからプールの水を畑のトマトやナスにやるという仕事を与えられていました。
ジョウロを使うとあっという間に終わってしまうから、コップで20回水やりをする方法をとっていました。
これは水やりにゲーム性という楽しみも加えてくれましたし、身体をたくさん動かす要素も入っていました。
ところが最初は面白そうだと楽しげに水やりをしていた息子も数回繰り返したところで飽きてきたのか、
「いっくん、もうやらない。」と手と足を止め、課された役割を果たすことなくそこからドロップアウト・・・
それでもわたしはそれを咎めることもできず、バツが悪い思いをしながらも、ただただ許していました。
口では「ちゃんとやりなさい。」とは言っていたのですが、こころからそう思っていなかった、
息子はちゃんとそれをわかっていて、自分のパワーを押し通すことで役割から逃れていました。

これってそのまま動かないマハティの上で形だけ「行け」の合図をだしていたわたしと同じ・・・

 自由にさせること、放置されることが馬にとっての幸せではない
 この社会で人間と共に生きていくようになっている以上、共存の道をとることが必要
 仕事を与えられることは馬にとってしあわせなこと

わたし自身、これまでの人生で、仕事に責任を持つという経験を十分にしてこなかった経緯もあります。
そんなふにゃふにゃしていたわたしにひとつずつ由紀子さんはマインドの持ち方を教えてくれました。
それで思い当たったのが、社会の中で役割がない自分でいると属している感覚が得られなかったこと、
誰かの役に立っているときこころの充足感を得られたこと、役割を与えられることのありがたさ、でした。

あぁ、そうか、仕事を与えるということは、役割を与えるということで、仲間と認め共に生きる道なんだ・・・

マインドが変わるだけで、これまで見えていた風景がまるでガラッと変わるような感覚になりました。
それで、多少の躊躇は残しつつも、動かないマハティの腹を踵で蹴って動くように指示を出していました。
もちろん、行くんだ!という気持ちになれたからこそできた行為でしたが、本当はそんなことをしなくても、
最初からマハティのしあわせを考えてあげられていたら、それが貴女の役割だよと心から思えていたら、
蹴るなんていう強い指示を出さずとも、マハティは足を動かしてくれていたはずなのです。

本当に、変えなきゃいけないのは自分のマインドだけ。

あるときから夕方の畑のお世話がわたしと息子のお役目になりました。
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とはいっても、こういってはなんですが息子は付け足しのようなもの。
自然と触れ合うことで地に足をつけていく、という目的があったのだと思いますが、
それ以上に、わたしが仕事をする姿を息子にただ見せる、という意味があったのだと思います。
ひたすらバジルの芽を摘み、トマトたちにたっぷりと水をやり、減ってしまった土を足していく、
手をかければかけるだけ元気になっていく野菜たちに自分にもできることがあるという喜びをもらい、
仕事を与えられることの嬉しさや誇らしい気持ちをわたし自身が日々体験して積み重ねていきました。

そんなわたしを見て、感じて、次第に息子も変わっていったようです。
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リトリート後半、こどもたちの託児前の仕事が畑仕事から馬のウンチ掃除に変わりました。
(これはその時の写真ではないのですが・・・本当に、特に馬レッスン中は写真を撮る余裕なし・・・)
ちゃんとこどもサイズのシャベルも用意してもらって、その時間レッスンを受けていないママが担当して、
こどもたちに責任をもって庭のウンチをシャベルですくって台車に乗せて集める仕事が与えられました。
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えっと、こんな感じですね(これはトマトの根元に減ってしまった土を足しているところですが)。
この仕事もはじまった最初の頃は息子はちょっとグダグダしていたようのですが、
途中頃から、お世話していてくれたママさんが息子がよく働くようになったと教えてくれました。
ヤダヤダしていた息子が、きびきびと責任を与えられることが楽しいという感じに変わっていったこと、
その頃同時にわたしも共同生活していた家の中で自分の役割をしっかり感じるようになっていたこと、
仕事を与えることに対する意義をきちんと自分なりに理解することができるようになっていたこと、
この連鎖はひとえにわたしのマインドが変わったからなのだとわたしは信じています。

例えば親である自分が何かをしているとき、無責任に息子を放置しておくのではなくて、
すること(仕事)を与えることで彼の居場所を作ってあげたり家族としての役割を与えてあげること、
そんなことも馬リトリートでは学ばせていただきました。わたしにとってとても大切な学びでした。

モンテッソーリで学んだお仕事の概念をわたしは独自の視点で曲げて理解していたのかもしれません。
どんなに素晴らしいコンセプトを学んでも、そこに自分のフィルターがかかってしまっていたら・・・
馬から体験で学ぶことは、フィルターを突き破って自分の中に直接入ってきてくれました。
それで、わたし自身の仕事観が変わり、その他の固定観念も剥がれ落ちていくことで、
息子もどんどん変わっていきました、それはまさに正常化の道をたどるこどもの姿そのものでした。

というわけで、もしかしたら息子は今我が家でいちばんの働き者になってくれているかもしれません!?
毎日いそいそと机をふいてから箸置きを選び箸をセットしてくれたり、食器をさげてくれたり、
以前と違って責任をもって自分の仕事をするという姿勢でお手伝いをしてくれている息子です。
大げさに褒めたりなどはしませんが、ありがとうとしてくれたことを認めると本当に喜んでくれます。
仕事がある、自分には役割がある、そのことの喜びを毎日感じられるのはしあわせなことなのでしょう。

大切なことに気付かせてくれた馬リトリートの時間に感謝しています。

・ ・ ・ ・ ・

次回はわたしにとっていちばん大きな学びであった『学ぶ姿勢・リスペクト』について書きます。
いよいよこれで馬リトリート記事もまとまってきそうです。今月中に書きるぞ!

Love, かーかーちゃん

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by kakachan19 | 2014-09-27 05:15 | ■テキサス馬リトリート(2014)