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はじまりの日

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【馬から学ぶ子育て】観念運動(イメージの力)


少しずつ、ひとつずつ、馬リトリートで学んだことを記録していこうと思います。
とはいえ、学んだことが膨大&テーマがいくつもありながらその全部が相対的に密接に繋がっていて、
どう書いていこうか手さぐり状態なのですが、とにかく気持ちのままに綴っていこうと思います:

テキサスについて最初の週、馬リトリート初日にまず学んだことは『観念運動』でした。

調べてみると、

・ある行動を見たり、イメージしたりするだけで行動表象が活性化しその行動をとりやすくなること
・潜在意識で身体が勝手に動く現象、意識の方向性を変えるだけで身体の動きが勝手に変わること

などとありますが、わたしにとってそれは馴染みのない概念でした。
が、実際に馬と関係を持つことで、知識情報としてではない、生の感覚でそれが何なのかを知りました。

【馬から学ぶ子育て】観念運動(イメージの力)_e0269946_49101.jpg

馬リトリートで最初にしたことは『引き馬』というグランドワークでした。
リードロープを着けた馬とラウンドペン(丸柵)という円状に柵がたてられた馬場に入り、
片方の手のひらの上にロープを馬との距離を適切にとってふんわりと置き(必要な時は握る)、
もう片方の腕に余ったロープをぶらぶらしないようにまとめてかけた状態で馬をついて歩かせます。

一見シンプルそうなこのグランドワークをまずやらせていただいて気付いたことは、
「今にいる」ということをわたしは頭では理解したつもりでいたけれど体現できていなかったということです。
わたしはリトリート全体を通して、サニーという馬と関係を深めることが多かったのですが、
最初にサニーを引き馬したとき、わたしの足取りはふわふわしていて地に足が付いているとは程遠く、
自分が導いているという強い意志もなにもないようなこころここに在らず状態でした。

わたしの手にあるロープからサニーに伝わっていたであろうメッセージは、

「お願いだからついてきてください」

自分がリードする立場ではなく、心も身体もこちらが下になってお願いする姿勢になっていました。
頭でごちゃごちゃ考えて、サニーがついてくる姿を感覚的に想像することができなかったのです。
そして今考えればわかるのですが、わたしのこの在り方は息子に対しても同じだったのでした。

わたしのその時の状態(こころの在り方)を見定めたうえで、由紀子さんから

・頭と心と体を繋げること、
・足から地面に意識を飛ばして歩くこと
・馬と自分の体の間に光のバリアを作ること
・馬の脚の動きをコントロールすること

をイメージ(意識)するように言われたのですが、驚くことにそうしただけで本当に状態が変わりました。
ゆっくり、はやく、止まる、走る、足をあげさせる、などとイメージしただけでサニーはそのように動きました。
ロープから伝わるわたしの意思が観念運動となってサニーに現れたということなのだと思います
ふわふわしていたわたしの足取りも、地面と自分の足を繋いで歩くことを少し意識するだけで変わりました。
自分が光に包まれているイメージで、守られているから大丈夫だという自信のようなものを感じ、
光のバリアをイメージすることでサニーをわたしの前に出させないで適切な距離感で引き馬ができました。

一旦体験でもって「本当なんだ!」と知ってしまってからは、
それをどんどん深め、安定して自分のものにしていくことが課題になり、また楽しみにもなりました。

引き馬がある程度できるようになってからはいよいよ馬に乗ることになったのですが、
そこでも基本は同じで、馬と自分の意識を繋いでこちらがイメージする行動に導くという感じでした。

馬に乗って歩かせるとき、自分がどこに行きたいのか、どんな動きをさせるのか、
集中して明確にイメージできると馬はわたしのそのイメージの通りに動きました。
何をするのかしっかりイメージできるとわたし自身の体も自然とそうなるように反応していたと思います。
例えば馬に意識を伝えやすいように自分のコアを立てしっかりお尻を鞍につけることであったり、
目指す場所に目線を常に定めることだったり、馬が動きやすいような足さばきをすることであったり。

馬の経験なんてほぼ皆無に等しい超初心者で引き馬でさえ???だったわたしも、
まず最初にテクニックではなくて「イメージの力(こころの在り方)」を教わったことで、
リトリートが終わるころには自分で馬を捕まえてきて、ケアや準備などをし、
ひとりで馬に乗り、自分のイメージ通りに馬を動かすことが出来るようになっていました。
例えば、アリーナ(広い柵のない馬場)全体を使ってその形に沿って長方形を作って歩いたりしました。
長方形の角ばった形をちゃんとイメージできると馬の脚がそのように動くように自分の体も動きました。
その長方形のサイズを元の半分、さらにその半分と、どんどん小さくして行ったり、
滑らかな円形や八の字を描くように動かすということもできるようになっていきました。

全体を通して馬に意志を伝える方法は手綱ではなくまずは観念であるということを繰り返し学びました。
また別に書きますが、馬に指示を出すときは徐々に負荷をあげていくことが大切なのですが、
とにかく最初は手綱ではなくまず意識、それで伝わらなければ次に足や身体からのメッセージを送り、
そして最後に手綱をひく時でさえそれで光の壁を作るイメージをもつことが必要であると知りました。

本当にしっかりイメージできると、馬の足と乗り手である自分の足が一体化したような感覚の中で、
手綱や身体からのメッセージもなしに、ただ「行け」「止まれ」と思うだけで馬に伝わるという
馬にとってもわたし自身にとっても何ともストレスフリーで気持ちのよい関係を結ぶことができました。
これを繰り返すうちにイメージ(観念)のもつそのすごい力について全く疑うところがなくなっていきました。

明確にイメージすること。しっかりした意識をもって自分のビジョンに集中すること。

これらがもつ素晴らしいパワーを体でとことん知ったリトリート終盤のころでは、
ただ引き馬するだけでもリードロープを持つ手から自然にこちらの意思を送れるようになり、
馬を、風を流すように、光の道を伸ばすように、自分の思う方向へ導くことができるようになりました。

息子に対するわたしの姿勢もずいぶん変わりました。
ここまで書いてきた体験談の中の「馬」という単語を「こども」に変えることが可能だと確信しています。
親と子は見えない特別な絆でいつでも繋がっているから。そこを通してイメージは伝わります。

母親であるわたしが息子を守り導く立場であることをしっかり意識できるようになっていき、
何をしていても息子とのコネクションを切らさないように集中することに努め、
彼がより幸福に生きていかれる方向に最小限のストレスで歩んでいける道をしっかりイメージすることで、
最初の頃は不安でいっぱいでわたしを試すような行動ばかりしていた息子が落ち着いていきました。

こどもは確かにひとつの人格を持っていますが、それを尊ぶことと好き勝手させることは違うのですね。
母親として、我が子が人間社会に適応し、その上で人様のお役にたてるような大人になっていけるように、
母子間の絆を通して進むべき道筋のイメージをしっかり持ち伝えることが大切であると学びました。

テクニックなんかじゃない。
こどもの幸福は、未来は、すべては自分のこころの在り方にかかっています。

大きなビジョン(イメージ)をもって子育てしていくのなら、答えは自分の内から自然にでてきます。

と、思うままに書いていたらかなりの長文になってしまいましたが、
次回は『観察すること』というテーマについて気付いたこと、学んだことを書こうと思います。
あと時々合間にテキサスで食べていたものや遊びに行った場所などの記録もはさんでいきます~


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by kakachan19 | 2014-09-02 11:04 | ■テキサス馬リトリート(2014)