はじまりの日

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バブーシュカ 言葉に甘えすぎないこと


柔らかくどんより曇ったある寒い冬の日
私は風邪をひきのどをいためて声が出なくなった

とうとう雪が降り出して静まり返っていく世界

ふと、愛する同居人のことを思う
たった一人の肉親であった母を失い彼は深い悲しみの底にいた

なにかしてあげたくて、言葉や行動がやかましくなってしまう私
しかし彼の弱った心には思いやりの言葉でさえ強すぎる毒でしかない
お互いを思いあっているのに心を通じ合わせることができない悲しい日々

雪が強くなる前に帰宅した彼と声の出ない私は静かな時間を過ごす
ほほえみが言葉の何倍も多くの気持ちを彼に伝えることに気付く
二人の間にまるで小さい音で流れる音楽のような調和が生まれる

「雪で、家の中が静かで、君が黙っていて優しいから…」
母を失ってからはじめて涙を見せる彼の手を黙って握りしめる私

声が戻ればこの静けさは失われるだろう
しかし決してもう元のガサツな気持ちに戻ることもないだろう

「バブーシュカ」 吉本ばなな著 (⇑はわたしの適当な概要です)

吉本ばなな自選選集〈2〉Loveラブ

吉本ばなな自選選集〈2〉Loveラブ
吉本 ばなな(著) 新潮社

こちらの本に書き下ろし短編として収められています。高校の現代文の教科書にも掲載があるようです。
静かで少し物悲しくて一度読んで以来ずっと心にこびりついているおはなしです。

先日から夫婦そろって仲良くのど風邪をひいてしまい、声が出なくなりました。
息子はいたって元気なのですが、それが逆に大変と言えば大変…^^;;

このところなぜだかイライラしやすくなっている自分がいて、
息子のやるちいさなことに言葉で正そうとしたり気持ちをぶつけたりしていました。

今日は声が出ないので、笑顔で返事をしてみたり、抱き寄せて気持ちを伝えたり…
小声で優しく囁くように会話をすると不思議に心が静かになっていくのを感じました。
同時に自分の発する強い言葉に引きずられて必要以上にイライラしていたことにも気が付きました。

こどもとの関係も夫婦の関係も、このお話に大切なヒントが込められている気がします。

余談ですが、作中で主人公の私が自分の気持ちを表す歌として、
ケイト・ブッシュの同タイトルの歌を思い出しているのですが、この曲もなかなか深いです。

参考リンク : 「バブーシュカ」ケイト・ブッシュ:Babooshka – Kate Bush

そして、ついでといってはなんですが、もうひとつのイライラの原因も改善しました。
このところおもちゃ棚の整理を怠っていて、おもちゃが増えてごちゃごちゃしてきて…
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頂いたりなんだりでどんどん増えていたミニカーや遊ばなくなったおもちゃなど、
思い切って片づけてモンテッソーリの教えに習い棚のスペースを存分にとりました。
ミニカーも言語のおしごとに使えそうな働く車などを厳選してカゴにカードと一緒にいれました。

「片づけてね!ごちゃごちゃださないでね!」
と言葉で強く押し付けていたのが、環境を整え直すことでぐっと減りました。
溢れたミニカーでガチャガチャせわしく遊んでいた息子も、今までより静かに遊ぶようになったかな。

コミュニケーションは言葉がすべてじゃないようです。
言葉以外の意志疎通、いわゆるノンバーバルコミュニケーションこそ大切なのかも?

風邪は早く治したいのですが、これはこれで気付きを得る良い機会になりました。
ただ息子はおかあさんの声の絵本も歌もなくてつまらなさそうではありましたが^^;;
声が出るようになったらまた絵本をいっぱい読んでマザーグースも歌おうね。


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by kakachan19 | 2012-06-28 23:00 | ■子育てから気づく